mail news WORK top

第二回『地劇』〜入るなの座敷〜



 向谷喜久江作マツノ書店刊『よばいのあったころ』原作。

 ヨバイの元来の意味(よばう=呼ばう)をキーワードに、闇のあった時代の男と女の出会いや、若衆宿でのできごとをおかしく描きながら、人と人との関わり、性が歪んだ現代を風刺した作品。

 萩市の離島、見島の幽霊おどりとも呼ばれる盆踊りと、斬新な映像作品で注目される、山中カメラ氏が参加した意欲作。







おかげさまで好評のうち
終演いたしました。
御来場のみなさま、御協力いただいた多くのみなさま
たいへんありがとうございました。






□お客さまの声


  
   
・方言っていいですね。すごくあったかいんだと今頃に
 なって思いました。(40代女性)
・今、昔の文化を残す環境が薄れている。特に人が人に伝
 えるハートの部分がこの地劇にあると感じた。(60代男
 性)
・久しぶりふるさとに帰った気持ちになりました。やっぱ
 り方言はいいですね。(40代女性)
・『よばいのとしーさぁー』位純情な若者が今の時代にひ
 とりでもいるだろうか?現代の若者男女共に見せたい。
・再度来ました。度重ねてもやっぱりやみつきになりそう
 です。
・あの映像はインパクトありました。






  
   すべてはこの一冊からはじまった。
衝撃的な証言が、生き生きとした方言で書かれてある。

大笑いして読んでいたが、今では無くなってしまった共同体、深い信頼の中での人との関わり、助け合い、おおらかさ、そしてオスそのものがそこにはあった。

向谷喜久江さんの体当たりの聞き書きによる記録は、女性ならではの視点で書かれており、夜這い、若衆宿、往時の暮らし、結婚、出産など民俗学的にも貴重である。
『ありつけばあさん』『嫁盗み』等、芝居があと2作は出来そうである。

民俗学者神崎宣武氏の解説は、そうだったのか!と目からウロコが落ちる。






  
   見島に渡り幽玄な盆踊りを教わる。





   口説き、はやし、太鼓を録音する。
よばいの取材をしているうちに、新聞記者から見島の盆踊りのことを聞く。
離島に古くから伝わるその踊りは、盆踊り本来の霊を招き慰めるものであった。
袂が長く、頬かむりをして踊る姿と、浮いているような足運び、手の動きが、幽霊のようである。

俳優の仕事を『ワザオギ』として関心をもっていたので、今回の作品に強く結びつく。
頬かむりも夜這いと結びついた。

古くから伝承されてきた踊りは、その土地でそこの人から教わろうと山口県立大学ダンス部『Colorful』のダンサーと島へ渡ったが、ヒップホップがしみ込んだ体に幽玄な所作はたいへんむずかしい。

しかし熱心に教えてくれる見島の女性の指導で、だんだん幽霊になってきた。
そして不思議なことにだんだん艶かしくなってくる、「なまめしや〜」。

太鼓を聞いただけで、見島の人は心踊るのだという。
口説いてくれた、盆踊り保存会長富田さんも確かに顔つきが男前になる。
女性も自然と体が動きだす。
今回の心配くださった、公民館長佃さんも絶妙なはやしで加わる。

桜の花が一斉に咲き始めたり、カエルが一斉に鳴き始めたりするような、生命のシンクロナイズを感じる。



第一回『地劇』〜周防の女たち〜


詳しくは

 島利栄子原作マツノ書店刊『周防の女たち』原作。
三瓶睦子作・演出

 ・18人の嫁を追い出した姑・嫁と姑は恋敵・いっしょにくらさにゃ、
 ええ人ばかり等、戦前の女性の証言集から脚色した地劇第一作目。

 当時の庶民の暮らしを面白く描きながら、貧しいなかで懸命に生き、
 大事なものをゆずり伝えてきた女の、笑いあり涙ありの一人芝居。





ほっとけないコミュニケーションズ All Rights Reserved